バッテリーの事故

ノートパソコンのバッテリーから火が出るのを防ぐには?——NITE が挙げる「買う・使う・異常のとき」の3つ

ノートパソコンが熱い、バッテリーがふくらんできた。そんなとき、使い続けていいのか迷います。

NITE(製品評価技術基盤機構)は、火災を防ぐポイントを「買う・使う・異常のとき」の3つに分けて示しました。

手元のパソコンがリコールの対象かどうかの見方と、万一火が出たときの動き方まで、2つの発表から拾っていきます。

要点を3つに絞ると
・リコールの対象でないかを確かめる(買ったあとも)
・高い温度の場所に置かない、強くぶつけない
・異常を感じたら充電と使用をやめる。火が出たら大量の水で消し、119番

バッテリーの事故は、どのくらい起きているの?

2020年から2024年の5年間に、NITE へ1860件の通知がありました。リチウムイオン電池を積んだ製品全体の数で、ノートパソコンのほか、モバイルバッテリーやスマートフォン、電動アシスト自転車も入ります。

NITE の2025年6月26日の発表によると、そのうち約85%にあたる1587件が火災に発展していました。

発生の件数は、春から夏にかけて気温が上がるにつれて増え、6月から8月に山を迎えるそうです。発表の題は「夏バテ(夏のバッテリー)」にご用心、でした。

ノートパソコンに限った数は、2017年7月27日の発表にあります。平成24年度から平成28年度の5年間に、ノートパソコンのバッテリーによる事故は110件でした。

同じ発表は、ノートパソコン・モバイルバッテリー・スマートフォンの3つを合わせた274件のうち、34%にあたる93件がリコールの対象製品だったとあります。回収や交換が行われていれば防げた事故も多い、という見方も添えられていました。

2017年の発表が挙げたノートパソコンの例は、平成28年に東京都で起きた火災です。製造時に電池の中へ異物が入り、充電と放電をくり返すうちに内部でショートして熱を持った、と考えられています。

この例に、NITE が添えた一文です。

リコール製品と知らずに使い続けたことで発生した事故です。

買うとき、何を確かめればいい?

連絡先が確かなメーカーや販売店から買い、リコールの対象でないかを確かめます。2025年の発表の1つめのポイントは「正しく購入する」でした。

場面NITE が挙げていること出どころ
買うとき連絡先が確かなメーカーや販売店から買う2025年6月
買うとき・買ったあとリコールの対象でないかを確かめ、最新の情報を見続ける2025年6月
替えのバッテリーを選ぶとき安い「非純正バッテリー」のリスクを知っておく2025年6月
使うとき高い温度の場所に放置しない。強い衝撃を与えない2025年6月・2017年7月
異常のときすぐに充電と使用をやめる2025年6月

替えのバッテリーについての1行です。

安価な「非純正バッテリー」が抱えるリスクについて理解する。

いま使っているパソコンも、確かめる対象に入ります。2017年の発表は、手元の製品から見るよう呼びかけていました。

まずは、お手持ちの製品がリコール製品に該当していないか確認してください。

使っているあいだは、何に気をつければいい?

高い温度の場所に置きっぱなしにしないことと、ぶつけないことです。2025年の発表の2つめのポイントは「正しく使用する」で、高い温度の場所に放置しない、強い衝撃を与えない、の2つが並んでいました。

火が大きくなりやすいわけを、NITE は電池の中身から説明します。

リチウムイオン電池には可燃性の電解液が含まれているため、大きな火災事故につながるおそれがあります。

衝撃について、2017年の発表はしくみにもふれています。

リチウムイオンバッテリーは外部からの衝撃で内部ショートが発生する場合があります。

落としたりぶつけたりして形が変わったときは、買った店か、製造・輸入した事業者に、使い続けてよいかを相談するよう書かれていました。

熱くなったり、火が出たりしたら?

異常を感じたら、充電と使用をすぐにやめます。2025年の発表の3つめのポイント「正しく対処する」は、こう書いています。

充電・使用時は時々様子を見て、異常を感じたらすぐに充電・使用を中止する。

火が出てしまったときの動き方も、同じ項目にありました。

万が一発火した場合は大量の水で消火し、可能な限り水没させた状態で、119番通報する。

いざというときに慌てないよう、次を見ておくと抜けが減ります。

あなたの使い方だと、どれが当てはまる?

この記事の話と違うとき

よくある質問

バッテリーがふくらんできたら、使い続けていい?

NITE の2つの発表に、ふくらみを名指しした書き方は見当たりませんでした。書かれているのは、異常を感じたらすぐに充電と使用をやめる、という対処です。衝撃で形が変わったときは店か事業者に相談するよう書かれていますが、ふくらみそのものについての書き方ではありません。

夏に事故が増えるのはなぜ?

2025年の発表は、気温の上昇とともに件数が増え、6月から8月に山を迎えると書いています。使うときのポイントにも、高い温度の場所に放置しない、が入っていました。


出典

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